整骨院の税理士選び、決算申告だけで年9万円が15万円に。14年間同じ税理士に頼み続けている理由

開業・経営

「今年から決算申告の料金を15万円に上げさせてください」――3年前、顧問税理士からそう言われたとき、二つ返事で了承しました。9万円からいきなり6万円の値上げです。それでも、税理士を変えようとは一度も思いませんでした。

この記事では、開業準備中に知人の紹介で出会い、14年間ずっと同じ税理士に依頼し続けている実体験をもとに、税理士選びで本当に見るべきポイントと、依頼する業務範囲の決め方を書きます。読み終えるころには、料金の安さだけで選ぶことの危うさと、自分がどこまでやるかを先に決めておく大切さが分かるはずです。

結論から言うと、税理士選びで一番大事なのは「整骨院・柔整特有の事情を理解しているか」であり、その次に大事なのが「記帳から申告までのどこを自分でやり、どこを任せるかを先に決めておくこと」です。

根拠は、この2つを押さえていたからこそ、6万円の値上げがあっても税理士を変える発想すら浮かばなかった、という14年間の実例です。

知人の紹介で見つけた税理士を、いまも変えていない

開業準備をしていたころ、税理士をどう探せばいいのか見当もつきませんでした。結局、同業の柔道整復師の知人から紹介してもらったのが、いまも依頼している税理士です。

紹介で見つけたことには、はっきりしたメリットがありました。すでに柔道整復師を顧客に持っている税理士なので、業界特有の事情を一から説明する必要がなかったことです。ネットで検索して比較するだけでは、実際に依頼してみるまで相性も知見も分かりません。同業者からの紹介は、その不確実さを最初から減らしてくれる探し方だったと感じています。

契約で一番重視したのは、料金より「業界知見」だった

税理士と契約するとき、一番重視したのは料金の安さではなく、整骨院・柔道整復師特有の事情をどれだけ理解しているかでした。

保険請求(療養費)が絡む収入の仕組みや、施術所ならではの経費の考え方は、一般的な個人事業主とは勝手が違う部分があります。そこを毎回一から説明しなければならない税理士では、相談のたびに時間がかかりますし、こちらの状況を正しく理解してもらえているという安心感も持てません。業界知見のある税理士を選んだことで、細かい説明を省いて本題の相談に入れる関係を築けたと思っています。

記帳は自分で、決算申告だけを依頼する役割分担

税理士にすべてを任せているわけではありません。日々の記帳は自分で行い、依頼しているのは決算申告だけです。

開業当初から、税理士に頼む部分と自分でやる部分をはっきり分けていました。記帳は毎日の数字の動きを自分の目で追える範囲の作業だと考え、専門的な判断がより必要になる決算・申告の部分だけを任せる形にしています。税理士に依頼する業務範囲は事務所によって幅があり、記帳代行から税務相談まですべて引き受けるところもあれば、申告業務だけに絞っているところもあります。自分がどこまでやりたいか、あるいはどこまでやる時間があるかによって、頼むべき税理士のタイプも変わってくると感じています。

決算申告だけで年9万円だったのが、3年前から15万円に

依頼している業務が決算申告のみという条件で、料金は当初年9万円でした。それが3年前から15万円に値上げされ、いまもその金額で依頼を続けています。

正直、安い金額ではないと思います。ただ、値上げを告げられたときも、他の税理士に切り替えることは考えませんでした。理由は単純で、14年分の経緯や整骨院特有の事情を一から理解してもらった関係を、料金だけを理由に手放したくなかったからです。もっとも、これは私自身が納得した判断であり、値上げをそのまま受け入れることを勧めているわけではありません。料金が上がったタイミングでは、依頼している業務範囲に見合っているかを一度確認する価値はあると思います。

一度も税理士を変えたことがない理由

開業してから14年間、税理士を変えた経験は一度もありません。

業界知見は、一朝一夕には身につかないものです。整骨院特有の事情を理解してもらうまでの時間と、そこから積み重ねてきたやり取りの経緯を考えると、多少の料金差だけで別の税理士に乗り換えるメリットは大きくないと感じています。値上げという出来事があっても関係を続けてきたのは、業界知見という最初に重視した基準が、いまも変わらず価値を持ち続けているからだと思います。

これから探すなら、自分でどこまでやるかを先に決めておくべき

これから税理士を探す方に伝えたいのは、税理士を比較する前に、自分がどこまでを自分でやり、どこからを任せるかを先に決めておくべきだということです。

記帳から申告まで丸ごと任せたいのか、それとも記帳は自分でやって申告だけを依頼したいのかによって、向いている税理士も、納得できる料金感も変わってきます。ここを決めないまま「とりあえず評判のいい税理士」を探し始めると、実際に依頼してみてから「思っていた業務範囲と違った」というズレが起きかねません。依頼したい範囲を先に固めたうえで、その範囲について整骨院・柔整特有の事情を理解してくれる税理士を探す、という順番をお勧めします。

まとめ

税理士選びで重視したのは、料金の安さではなく整骨院・柔整特有の事情への理解でした。見つけたきっかけは同業者からの紹介で、依頼しているのは記帳を除いた決算申告のみです。

料金は当初の年9万円から、3年前に15万円へと値上げされました。それでも税理士を変える発想が浮かばなかったのは、業界知見のある税理士との関係を、14年かけて築いてきたからだと思います。

これから税理士を探す方は、比較を始める前に、自分がどこまでを自分でやり、どこからを任せたいのかを先に決めておくことをお勧めします。そのうえで、整骨院・柔整特有の事情を理解してくれるかどうかを基準に選べば、料金だけでは測れない納得感のある関係を築けるはずです。

[PR] 知人の紹介がない場合、独立・新規開業のタイミングに強い税理士紹介サービスを使って、業界知見のある税理士を紹介してもらうという探し方もあります。依頼したい業務範囲を先に決めたうえで相談すれば、比較の手間を減らせるはずです。

なお、この記事は私自身の1件の経験に基づく内容です。税理士の料金相場や業務範囲は事務所によって大きく異なるため、実際に依頼する際は複数の税理士に相談しながら判断することをお勧めします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました